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毒親育ちの妻と父ちゃん、赤氏がしあわせを追い求めるブログ ~毒親育ちも幸せになっていい~

地方公務員の必須アビリティ

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父ちゃんは地方公務員です。市役所で働いています。

将来、地方公務員として市役所で働きたいと思っている人は少なくないと思います。

 

このブログでは、地方公務員に関することも書いていきたいと思います。参考になれば幸いです。

 

仕事のクセで文章が固くなりがちなので、柔らかく柔らかく(笑)

 

今回は、起案についてのお話です。

 

目次はこちら。

 

 

地方公務員の必須アビリティ【起案】

 

地方公務員として働く以上、ほぼ間違いなく行います。

--部署によっても違うんでしょう?

いいえ。どこの部署でも必要です。これができない人は仕事になりません。

とはいえ、全然難しいものではないです。

文字どおり、【必須アビリティ】と言ってよいでしょう。

 

起案ってなに?

じゃあ起案っていったいなんなのか。 

起案とは、なにかを行う前に「これをやってもいいですか?」と、上司に確認することだと思ってください。

例えば、子どもがお母さんと買い物に行ったとき「お母さん、アイス買っていい?」って聞きますよね?アレです。これを、言葉ではなくて文章を作って行うのが【起案】です。

 

シンプルな例をあげれば、「◯月◯日に、市民祭りを開催してもいいですか?」なんかがわかりやすいでしょうか。

 

「毎年やるイベントなのにわざわざ毎年起案するんですか?」と思った人。そのとおりです。去年は去年、今年は今年です。昨日お母さんがアイス買うのOKしてくれても、今日の買い物でOKしてくれるかはわかりません。だから、その都度起案して確認します。

 

決裁ってなに?

 アイスの例でいえば、お母さんが「買ってもいいよ」と言ってくれることです。ただ、起案の場合は、係長→課長→次長 のように、起案を見る人全員がOKしてくれて初めて決裁完了となります。

 

起案には何を書くの?

じゃあ具体的に起案にはどういうことを書くのか。

主なものは

・件名

・決裁期日

・本文

・施行文案

・添付書類  などです。それぞれ簡単に解説します。

 

「件名」 

そのままです。例えば「令和元年度 市民祭りの開催について」

「決裁期日」

この日までに決裁(最後に見る人のOK)してください、という日付を入れます。

「本文」

本文は、起案の内容によって全然違います。長さも、ほんの2,3行で終わるものもあれば、膨大な量になるものもあります。市民祭りを例にして少し書いてみます。

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 件名について、下記の通り開催することとし、開催にかかる事務を進めてよろしいか伺います。

 

行事名   令和元年度 市民祭り

開催日時  令和元年10月13日(日) 午前10時から午後4時まで

開催場所  〇〇市 総合運動公園

 

ーーーーーーーーー

 

こんな感じです。これは開催について了承を得る起案なので、本当に概略しか書いていません。この起案に決裁が下りると、具体的に細かいことを決めていく事務を進めることになります。

 

「施行文案」

 役所から外に発信する文書のことです。今回の起案にはとくにありませんが、市民祭りを開催するお知らせ文書やポスターを作った場合などは、この施行文案にワードファイルやPDFファイルを載せます。

 

「添付書類」

起案を上司に見てもらうときに、参考になる資料があれば添付します。例えば、添付資料に去年の市民祭りの実施結果報告書があると、今年の市民祭りのイメージもしやすいですよね。

 

誰が最後にOKを出すの?

起案を見て最後にOKを出す人を「最終決裁者」といいます。誰が最終決裁者になるかは、起案によって違います。ことの重大さによって変わると考えればOKです。

 

もっともわかりやすいのは扱う金額です。

市は、国や県からもらえる「交付金」というお金があります。このお金をもらうときも「国からの交付金を市の財布に入れてよいですか?」という起案をします。

 

この金額が大きければ大きいほど、最終決裁者は上の職の人になります。100万円までは部長、500万円までは副市長、500万円以上は市長、のように規則で定められていることがほとんどでしょう。ただし、この規則は市によって違います。

 

 

何に気をつければよいの?

市役所の仕事は大半が、去年も実施した内容を今年もやる。といったものです。

なので、地方公務員が起案を作成するとき、去年の起案が残っていれば、その起案を引用して今年の起案を作成することになります。

 

ここでよくやりがちなミスは、開催日時と開催場所。イベントの内容は去年と同じだけど、年によって日時と場所が変わることは少なくありません。

 

去年のを引用してそのままでOKだぜ なんて思って起案を回すと

「〇〇君、ここ去年のままになってるよ」

などと上司から指摘されます。気を付けましょう。

 

そして、去年まではなかった新規事業の場合。これは引用できる起案がありませんので

自分の文章力を使って、ゼロから頑張って起案を作成してください。

 

(ただし、裏技はあります。ほかの部署で過去に似たような新規事業を始めたときの起案が残っている場合があります。その部署の知り合いにこっそり依頼して、参考に見せてもらえば少しは起案づくりがしやすくなるかもしれません。知り合いがいない場合は・・・自力で頑張りましょう笑。役所内での交友関係が広い人、コネを持っている人はこういうところで役に立つものです。)

 

 

まとめ(ちょっと不満)

さて、今回は公務員の必須アビリティ「起案」についての記事でした。イメージできたでしょうか?民間企業でも、起案書とか稟議書とかいって同じようなことをする会社はあると思います。

が、父ちゃんが正直面倒だなと思うのは、役所内部の書類のやり取りでもひとつひとつ起案しなきゃいけないことです。

例えば、人事課から各部署にこんな通知が届きます。「職員向けに文章作成力向上研修を開催するので、各部署から1名、出席する人を報告してください」

 

これにたいして、「人事課から通知のあった文章作成力向上研修について、私が出席することとしてよろしいか伺います。」という起案をいちいちあげるんですよ。で、これを副係長→係長→課長が決裁して初めて人事課に私が出ますと報告する。

 

こんなの、「私出ます。出るって人事課に回答しておきます。」口頭でやれば5秒で終わるじゃないですか。

 

正直、公務員の仕事で時間を無駄に使っているなと感じる点は少なくありません。このあたりはまた別の記事でかければと思います。